加工技術
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繊維基材と高分子材料を組み合わせて、テントシートやメッシュシート、幌などの製品をつくる加工技術は多岐にわたります。それぞれの加工方法を組み合わせる事で、お客様のニーズに応じ様々な製品を生み出しています。
ディッピング加工
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配合した塩ビ樹脂液で満たされたバスの中に、基材である織物を浸漬して、その後余分な樹脂液をマングルロールで絞って含漬します。こうして付着させた樹脂を熱処理してシートにしていきます。
主な特徴
繊維基材の両面に、高分子溶液を同時に塗布できます。他の加工方法に比べ、繊維基材内部に高分子溶液を含浸させることができます。
主な製品
トラック幌、平シート、建築養生メッシュ、テント倉庫用膜材料、野積みシートなど。
コーティング加工
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ディッピング加工が、基材である織物の両面に一度に樹脂を塗布するのに対して、コーティング加工は、片面ごとに樹脂を塗布し、熱処理していきます。ディッピング加工と違って、塗布量をコントロールしやすいのが特徴です。また、表と裏で違う配合の樹脂を塗布することも可能です。
主な特徴
繊維基材の表面と裏面にそれぞれ異なる高分子溶液を塗布したり、表裏の色相を変えることが可能です。コート法を選択する事で薄引きから厚引きまで高分子溶液の塗布量を調整できます。
主な製品
⾼強⼒膜材料、不燃膜材料、風管、フロアーマットなど。
カレンダー加工
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ディッピング加工やコーティング加工と違い、配合した樹脂単独でシート化します 。四本の大型ロールの間を通って、圧延され、一定の厚みのフィルムになります。
主な特徴
押出成型法やインフレーション成形法に比べ、使用する高分子材料のロスが少なく、小ロットからの対応が可能です。仕掛かり時間が短いので、ロット間の色替えや厚み変更が容易に行えます。
主な製品
高強力膜材料、不燃膜材料、日除けテント、フロアーマット、養生ターポリン、フレキシブルコンテナなど。
ラミネート加工
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予めカレンダー加工で製造したフィルムと基材である織物をはり合わせます。
主な特徴
繊維基材に高分子フィルム2枚を同時に貼り合わせることが可能です。
主な製品
高強力膜材料、不燃膜材料、日除けテント、フロアーマット、養生ターポリン、フレキシブルコンテナなど。
表面処理加工
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非常に薄い被膜を形成することができます。主に汚れを防止する防汚層を形成するために使われます。
主な特徴
数ミクロン単位の層を形成することができ、防汚層などシートの最外層に薄い被膜を形成することが可能です。
主な製品
高強力膜材料、不燃膜材料、日除けテント、テント倉庫用膜材料など